検証

熱帯魚の繁殖・稚魚育成が簡単になる方法~育成ボックス編~検証済

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

熱帯魚の繁殖に挑戦してみたものの、稚魚育成の段階で失敗したという事はありませんか?

せっかく産卵→孵化まで行っても、稚魚が水質の悪化によるダメージを受け、大きく成長する前に落としてしまう場合も出てくる。

この記事では、当方がプレコの稚魚育成時に取り入れている隔離育成の際の工夫をお伝えしたい。誰にでもすぐできる簡単な事なので、是非とも試してみて欲しい。このほんの少しの工夫で、あなたのブリードの成果を伸ばす事ができるかもしれない。

熱帯魚の繁殖・稚魚育成のための隔離ボックスの最適化《給排水循環式

熱帯魚の繁殖の過程で稚魚を育成する際、特に気をつけたい水質の悪化

水が淀んだりゴミが溜まったりすると、そこから水質が悪化して稚魚に悪影響を及ぼす場合がある。

そのため、隔離ボックスにはエアレーションも兼ねて水を回す機能が付いている物もある。

ここで当方が隔離ボックスでの稚魚育成に取り入れている工夫を紹介する。

給水と排水2箇所のパイプで水の循環を良くする

右手前:外側からBOX内部に水を呼ぶ。

左奥側:BOXの底面付近から水を吸い上げ外へ排出。

使用しているボックスはGSKアクリルBOX

給排水パイプにはスポンジフィルターのパイプを使用。どちらもエアリフトで稼働。

はじめの頃は一本の給水パイプで外側の水を中に流し入れるということをしていた。

その際に気になったのがゴミの溜まり具合だ。毎日何回もスポイトで糞や食べ残しを除去していたが、外出などで長時間メンテナンスをできない事もしばしばあった。

そこでこの様な工夫を追加したら、劇的に効果があったので記事にした。

これにより、メンテナンスがかなり楽になった。フィッシュレットの様な効果を隔離ボックスの中に取り入れるイメージをすればわかりやすい。

底面から給水パイプまでの隙間は、稚魚の大きさに合わせて調節すればいい。間違っても稚魚が吸い込まれるほど隙間を開けない様に気をつけよう。上の使用風景の写真では約3ミリの隙間を設けている。

ボックスの底の部分から水を吸い上げるので、底に溜まる糞やゴミがオートで排出される。

帰宅した時、稚魚のいる隔離ボックスがキレイだと気分も最高だ。

下の写真はBOX設置2日目。まだ一度も手を加えていないが、ご覧の通り底面に殆どゴミや糞が見当たらない。

プレコは糞を沢山する魚だ。これは2〜3センチの幼魚6匹に1日2回、腹一杯餌を与えた時の結果だが、極めて良好に保てているのがお分かりいただけると思う。

撮影前に与えた食べ残しのエサ以外、糞やゴミは見当たらない。

イメージとしては、水の流れ道となる対角線上に給排水を設置すればいい。

給水パイプの微妙な向きの違いでゴミの溜まりやすい場所が多少変化する事があるので、その時は位置を微調整すれば最大限に効果を発揮できる。

これをやるのとやらないのでは、目に見えて違いがわかる。

さらに時間が経過した後の写真を追加しておく。

幼魚たちは絶えずフンをするが、底面が汚れるどころかほとんど何も落ちていないのがおわかりいただけるだろう。見た目にフンがたまる事はなく、エサだけが食べられた分減っていく様な感じになっている。エアレーションは強めにしている。

そして4日目、エサやり直前の動画。一切掃除はしていない。目視で確認できる物は何も無い。今回は出来過ぎな気もするが、、

↑設定がドンピシャの場合はここまで可能。
↑設置から10日後のエサやり直前。掃除、ここまでメンテナンスは一切無し。ご覧の通り自動的に清掃される。以上をもってこの検証は終了とする。

ボックスから外に排出されたゴミや糞は、本水槽の濾過によって分解されていくので、特別にろ材を追加する事はない。

熱帯魚の繁殖だけじゃない!弱った個体の隔離にも

熱帯魚を飼っていると、時々イジメやケンカで弱った個体が出てくる。そういう場合は様子を見ながら個体の回復に努めたいはずだ。その時も育成BOXは活躍する。

個室に分けて清潔な環境で観察する事ができるので、今回の記事で紹介した物はそれこそ好都合な仕組みだと言える。

特に怪我をしている場合はエロモナスなども心配だが、この様なクリーンな環境、尚且つ水流も弱めに設定できるのは大きな利点でしょう。

体を休める事ができる清潔な空間。

是非ともあなたの大事な生体への選択肢の一つとして、頭に入れておいて欲しい。

熱帯魚の繁殖・稚魚育成にオススメの隔離ボックス

当方は現在これ以外は使っていない。

先ほども登場した《GSKブリード・アクリルボックス》

この製品の利点を挙げると、

◯水槽内に設置できる

水槽の外側に設置するタイプもあるが、個人的には水槽周りがスッキリするこのタイプをオススメする。

ほんの十数センチのスペースでも、水槽周りが広いといろいろ立ち回りやすい。日本の様な住宅事情だと、広さを確保できるのは大きな利点でしょう。

それに今回紹介した方法は、水槽の内部に設置するタイプの物でなければ極めて難しい。なぜなら本水槽から独立した外付け式では、エアリフトによる給水と排水の流量を同一にすることはほぼ不可能だからだ。

水槽内に取り付けるタイプなら、ボックス内の水位は本水槽の水位に合わせる事ができる。したがって給排水の流量はお好みで調節すればいい。

◯水槽内に設置するため温度差が出ない

冬季をイメージしてほしい。

水槽をヒーターで保温するのが一般的だとおもうが、か細いエアレーションで水を循環させるタイプの外置き方では、どうしても本水槽と温度差が出てしまう。

成長した魚ならある程度平気な場合もあるかもしれないが、敏感な稚魚の場合は温度差が命取りになる事もある。

内側に設置して本水槽と同じ温度にできれば、これだけで稚魚育成の難易度を下げる事ができる。

◯十分な広さ

このGSKアクリルボックスは、市販の隔離ケースより少し奥行きが深い作りになっている。その為、空間にゆとりのある稚魚育成ができるし、小型種なら成魚を隔離する際にも十分機能する。ベタほどの大きさの魚なら、アダルトサイズでも全く問題ない。

個体間のトラブル防止などにも効果的な使い方ができるだろう。

ショートタイプとロングタイプがある。

以上が当方が隔離ボックスを使用する際の工夫だ。簡単な仕組みだが効果は抜群なので、是非あなたの飼育にお役立てていただきたい。

GSKアクリルBOXのお問い合わせは↓

アクアヴィレッジまで!

当サイトTOPへ

その他オススメ記事

アクアリウムのシェルターに必要な8つの要素

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

スポンサーリンク

コメント

コメントを残す

*