バスキューザも含めたザリガニの飼育・繁殖に2020年11月より規制がかかることになりました。
この記事の内容は規制前の記録であり、ザリガニ飼育を勧める内容ではありません。
あくまでも過去の記録の一つとしてお読みください。
これからザリガニ飼育をご検討なさる方は種に限らず必ず最新情報、規制の内容などを環境省のホームページにてご確認の上よろしくお願いいたします。
バスキューザの飼育・繁殖記録
バスキューザに関する記事をこれまでに2度書いた。今回の記事は、繁殖成功が確定して飼育・繁殖記録としてデータバンクに収める為の記事です。
多少の内容被りもあるが、微妙に飼育環境が変化している部分もある。


◯飼育者 Asat
◯種類 バスキューザ(procambarus vasquezae)
◯水槽 30CUBE アクアテラ用 水深10cm
◯濾過 スポンジF エア強め(強烈)
◯温度 繁殖時27度
◯水質 pH6.0 TDS130~150近辺
◯地域 沖縄県 北谷浄水場圏内
◯エサ 100均ザリエサ、グロウE、熱帯魚用フレークフード、冷凍赤虫 のいずれかを1日2回少し残る程度に
◯ペアリングから産卵までの期間
導入当日に複数回の交尾を確認。

抱卵を確認したのはそれから約3週間後になる。ペアの様子が明らかにおかしいと思ってから数日経っているので、こちらが気がついていなかっただけでもっと早い段階で抱卵していた可能性は高い。
◯その他特筆事項
抱卵を確認後はオスを隔離した。それまで仲の良かったペアだったが、メスが少し攻撃的になってオスを近づけない態度を取り始めていたし、極力メス親のストレスを取り除きたかった。
そして隔離後は餌の回数を1日一回、量も半分にして水換えも一回の量を減らして頻度も下げた。その代わり常に枯れ葉などは食べられる環境に。水換えは具体的には週に一回1~2リットルほど。全体水量が6~7リットル程度。
↑水質の悪化と変化を極力抑えたかったのが理由。初めての挑戦で神経質になりすぎていたかもしれないが、急な環境の変化で脱卵などが起きないか心配しての事。
そのかわりしっかり乾燥した枯れ葉を多めに投入した。稚ザリがハッチする頃には良い感じに微生物も湧いて食べやすくなるのを期待した。
立ち上げから少し時間も経過していたので、濾過サイクルも機能し始めていたはず。
残餌もカビる事なく自然に分解されていたので、ベストとはいかないが水もまぁまぁ出来上がっていたと思う。
水槽をメス親のみにしてから3週間前後が経過した頃、ついに念願の稚ザリを確認!バスキューザは初挑戦なので大して期待はしていなかったが、45匹以上は確認できた。
(後日ちゃんと数えると見えるだけでも70匹以上いた。物陰やシェルターの裏などにもいる事を想定すると、もしかしたら100匹近く居るかもしれない)
その日から人工飼料を与えるとすぐに食べ始めた。

目視で稚ザリを確認してから数日間の間、稚ザリ達は母親のいる巣穴の周辺からあまり離れる事はなかった。
稚ザリとメス親の信頼関係は素晴らしく、握られるとイチコロなはずのメス親のたくましいハサミ(爪)の間を稚ザリ達は何の警戒もなく通り抜ける様も観察できた。
またメス親もそれを認知しているのか、決して稚ザリ達を潰してしまう事もなかった。実際にこの目で繁殖シーンを確認して、ザリガニの子育ては思った以上に愛情に溢れている物だと感じた。
ハッチ確認、この場合は稚ザリが歩き出してからだが、それから4~5日が経過した頃にはメス親の巣穴から離れたところにも沢山の稚ザリ達が徘徊しているのを確認。
メス親も稚ザリもお互いに干渉している様子は無いので、この頃から完全に稚ザリのみで飼育しても問題ないかもしれない。
その後も稚ザリ達は落ちている気配もなく順調に育っている。
この記事を書いている時点でハッチ確認から約1週間。大きさは大体1cm前後。
飼育段階で発生する栄養塩の消費を期待してアマフロを入れてある。

そのまま入れるとバスキューザに食べられてしまうため、テラリウムの隔離された池になっている部分に浮かべてある。
運良くバスキューザの侵入がなく、この記事を書いている頃には順調に増え始めていた。
ちなみに普通に水槽に入れたアマフロは1週間もしないうちに食べられてなくなってしまった。ザリガニと水草を合わせるには、この隔離方式は有効的かもしれない。
〜さらに一週間ほど経過。
稚ザリたちは落ちる事なく1.5cmほどになった。もう大丈夫でしょう。


とりあえずこの先は稚ザリ達の育成ステージとし、繁殖記録はここまでとする。
以上、長々とお付き合いありがとうございます。